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時計を買いました。

来月で30歳になる自分に弾みをつけて張りを持たす為に、時計を買う事にしていました。
今後基本スーツで仕事をするので、その時の身だしなみも気をつけなくてはいけません。
身だしなみの一環として、腕時計も必要になってくるだろうなと思いました。

ただし腕時計といっても安いのは数百円、高いのは一千万円以上とピンキリです。
そんな中から今の自分に見合った時計、自分を高めてくれそうな時計を探す事にしました。
当初立てた予算はだいたい5万円前後。
このぐらいの時計でも十分でしょう、と思った訳です。

しかし・・・買おうと思うにつれて考えが変わってきました。
5万円の腕時計でも実用的には十分です。
しかし高い腕時計を着けて、「その時計に見合う奴」になるよう努力するのもありだな、と・・・

高い腕時計を着ける、というのは諸刃の剣でもあります。
腕時計だけはいいものだが、中身がクズだと社会人として最低ですからね・・・
そうなると自分自身もその腕時計を着けて似合うだけの器量を持たないといけません。
そう考えると、5万円の時計では買った感動もあまり残らないだろうし、普通に使うだけになるだろうなと思いました。

じゃあ今の俺にはいくらぐらいの価格帯の時計がいいのだろうかと考えました。
目安は会社の後輩が着けていた20万円のオメガ。
その後輩はさりげなくオメガを着けこなしている上、仕事もきっちりとする人です。
またそのオメガも自分で買ったのではなく頂き物。
彼は年下ではあるが、人としての器は俺なんかよりも全然大きいと言わざるをえません。
そんな彼だからこそ20万のオメガを贈りたい、と思わせる人がいるのでしょう。

じゃあ俺は先輩として、後輩の20万円を超える時計をすればいいのか?
時計に掛けるお金が全てでは無いと思いますが、それは違うと思いました。
なぜならば人としての器が彼に及ばない以上、彼以上の時計だと分不相応になると考えました。

ただ彼を超える為に、敢えてそれより高い時計を買って頑張るという考え方もあります。
しかし俺の場合、20万円を超える時計を買ってしまうと「頑張らなきゃ!」という気持ちが強くなりすぎて空回りしそうな予感がしました。
俺が空回りすると何もできないのは自他共に知るウィークポイントです。
そんな俺にブレーキをかける為にも、20万以上の時計は無いという結論になりました。

じゃあお金を抑えて10万以下にすればいいのか?
それだと今度は気持ちの部分で自分に張りを持たせる量が少ないと思いました。
やはりある程度身銭は切らないと、自分自身に気合を入れる事はできません。
そう考えて導き出された予算は10万円以上20万円以下。
ただし本当に入った物ならば、多少金額が上下する事も有りだとは思っていました。

そんな事を考えて腕時計の雑誌を読み漁った後の水曜日の夜、町田のヨドバシへ。
色々時計を見て、セイコー、カシオ、オリエント、ルミノックス、ハミルトン、タグホイヤーといったメーカーが候補に残りました。
理由は単純にデザイン。やはり着けていてカッコいい時計がいいですからね。
そしてクロノグラフを選ぶのか、シンプルなクラシックデザインの時計を選ぶのか・・・
ただ行った時間も夜9時頃と遅かったので、結論は出ずカタログだけもらい出直す事に。
ただなぜかは分かりませんが、タグホイヤーの時計がやたら気にはなりました・・・

ヨドバシに行った後はCDを返却に行きつつTSUTAYAへ。
そこでまた腕時計の雑誌を買い研究するが、やはりタグホイヤーが気になる・・・
水曜夜の時点で、気持ちは8割方タグホイヤーの時計を買う事に傾いていました。
なぜかは知りませんが、タグホイヤーの時計を見ていると引き込まれていくんですよね。
恐らくブランドのイメージとか歴史とかがそうさせているのでしょう。
一応俺もメカ好き、クルマ好きの端くれですからね・・・
だからフェラーリとかマクラーレンとかに採用されているタグホイヤーが気になるんでしょう。

そんな気持ちを持って迎えた木曜日。
体が夜勤のリズムだったのに加え、色々研究していて2時間ほどしか寝ていない中、お店が空く時間に合わせて朝から行動をしていました。
まずは相模大野の伊勢丹に行きタグホイヤーをチェック。
30万、40万クラスの時計はパスしつつも17万円の時計を発見。
これだけなら手は出そうだな、と思いつつもヨドバシの方が安そうだしポイントも着くのでパス。
その後さくらや、町田の東急ハンズ、マルイとハシゴした後再びヨドバシへ寄りました。

ここで昨日気になった時計を再び見回っていきます。
理由は・・・タグホイヤー以外のメーカーじゃ本当にダメなのか確認する為。
特にセイコーなんかはデザインもシンプルでいい感じだったので、最後まで残りました。
価格も安いし国産なので(同じ価格帯の)外国産とくらべると性能も高い。
実用重視ならば間違いなくセイコーの腕時計を選んだと思います。

しかし・・・今回腕時計を買う目的は「自分に張りを持たして自分を高めていく」為。
なので腕時計というぶっちゃけ数百円で済むものに十数万円を掛けようとしている訳です。
ならば「セイコーの腕時計」を持っているのと、「タグホイヤーの腕時計」を持っているのとどちらが自分にとって張りになるかを考えました。

セイコーのブランドイメージはいかにも実直で真面目な感じ。
これはこれでいいのだが、俺が目指す方向としてはちょっと面白くない。
俺は性格的にクソ真面目な所があり、それが災いしている所もあると感じています。
そうなると、俺にとってセイコーの時計はあまり張りにはならないのではないか・・・と思いました。

対してタグホイヤーはタイガー・ウッズやルイス・ハミルトン、アイルトン・セナなど世界のトップアスリートがしている時計。
ブランド自体のイメージも、セイコーよりアクティブ且つ重厚なイメージがあります。
F1のフェラーリとか、マクラーレンとか、速いチームが採用しているのはここの時計です。

それにこのメーカー、1860年から時計を作っているんですよ!
1860年といえば日本では幕末、新撰組が京都を闊歩していた頃です。
その頃から時計を作っているんだからそりゃあ年期が違いますよね。
セイコーも戦前から時計を作っていて日本の中では伝統のあるメーカーなのだが、タグホイヤーと比べてしまうとどうしても霞んでしまいます・・・

そんなメーカーの時計をしている方が、俺の目指す方向にはあっているような気がしました。
そのせいかタグホイヤーの時計を見ていると心がドキドキしてくるんですよね。
この状態で仮にセイコーを選んだら、絶対に未練が残って後悔すると思いました。
張りを持たすという事ならば、心の声に従ってタグホイヤーを買う方が得策です。
というか、俺はタグホイヤーの時計に惚れてしまったのかもしれません。

そうなれば仕方ない、タグホイヤーを買いましょう。
問題はどのモデルにするか。フォーミュラ1からカレラまで、10万円台でも色々あります。
カレラは本来20万オーバーなのだが、ヨドバシだと18万強。
俺にとってこの価格は(いろいろな意味で)ギリギリでしょう。

その中で長く使っても飽きがこなさそうなデザインの物を選ぶ事にしました。
この時計を買えば恐らく10年は使い続ける事になると思われます。
となると、40歳になった時にこの時計を着けていてどう思うか・・・
40歳になればそれなりの地位についている事も十分考えられます。
その時にクロノグラフだと、今はメカっぽくてかっこいいかもしれないが10年後にどうよ?

そう考えたら、クロノグラフのフォーミュラ1シリーズは選択肢から消えました。
あくまでも仕事がメインユースになりますからね。
そして残ったのがアクアレーサーと先に上げたカレラ。
比べてみてかっこいいのはカレラです。かっこいいを通り越して妖艶な感じすらします。
なので意を決して店員さんに声を掛け、カレラを腕にはめさせてもらいました。

腕に着けてみると案の定カッコいいです。ため息すらでてきます。
しかしカレラは自動巻で1日に30秒ほど遅れるのに加え、防水機能が最低限しか無い。
仕事だけならばいいのだが、釣りとかボードとかアウトドアにも使う事を考えると心もとない。
また自動巻の時計では仕方ないのだが、メンテナンスも大変そうでした。

オーバーホールが必要なのはもちろん、一度ネジを巻いたら40時間しかもたない上1日で誤差も生じるので、毎日リューズを巻きなおして時間を合わせる事が必要。
かっこ良くていい時計なのだが、使い方が難しい時計だと思いました。
こういう道具はズボラな俺には使いこなせません。
敢えて買ってズボラさを直そうかとも思ったが、これだけの物だから使い所が限られる、まして釣りにつけて行き辛いという事を考えるとカレラは無しになりました。

対するアクアレーサーは潜水(30気圧)にも耐えられる設計なので防水は完璧。
それに加えてクオーツ式なので電池交換は必要だが時刻アワセはほぼ不要。
誤差も半年に1秒程度とカレラに比べれば全然少ないので、ズボラな俺でも普通に使えます。
ここで実用性が比較のポイントとなり、使う上で有利なアクアレーサーに軍配があがりました。
ただし同じ機能ならば間違いなくカレラを選んでましたね。
防水機能の差が(釣りをする俺からすると)重要なポイントになったかな?

アクアレーサーのお値段は13万8000円。それでもいい買い物です。
家に帰って時計を見ているだけでもドキドキしてきます。
左腕にはめると背筋がピンと伸びているような感じもします。
それと同時に下手なことは出来ないな、しっかりしなきゃ、とも思えてきます。
こうした風格がある、いい時計を買う事ができました。
値段こそ14万弱だが、買った嬉しさはクルマを買った時よりも大きいかもしれません。

これがブランド品を持つ、という所有感なのでしょうか・・・?
時計をしただけでいきなり変身なんかは出来ないが、この時計をしていても恥ずかしくないような男になっていかなくてはいけません。
時計だけが浮いてしまわないよう、着る物とかにも気を使っていきましょう。

by yrv9985-2450 | 2008-12-12 06:26 | 雑記